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会社設立時の決算月の決め方|考慮すべきポイントとは

会社設立時に決算月を決めるには、どのようにすればよいでしょうか?

本稿で、考慮すべきポイントとともにお伝えします。

会社の決算月とは

会社の決算月とは事業年度の最終月のことで、会計期間の一区切りです。

決算月は、会社設立時に決める必要があります。

特に決め方や時期に対しての決まりはなく、会社で自由に設定できますが、3月、9月、12月といった区切りの良い月を設定する会社が多いです。

会社設立時に決算月を決めるポイント

会社の決算月を決めるポイントを3つ紹介していきたいと思います。

 

  • 繁忙期以外
  • 会社設立日から期間を空けた時期
  • 消費税免除期間を考慮

 

それぞれ確認していきましょう。

繁忙期以外

決算月を決める際は、繁盛月を除きましょう。

もしも繁盛期を決算月にしてしまうと、本業と申告で手一杯になり、申告の方が疎かになってしまう恐れがあります。

 

たとえば、売上アップで忙しさが増す時期に決算もあることを想定してみてください。

業務が忙しく、申告に時間が取れない可能性が高いです。

決算業務は決算月の後に対処しなければならない業務も多く存在します。

下記に対応すべき業務を挙げてみましょう。

 

  • 法人税などの申告
  • 各種手続き
  • 関係各所との調整

 

このような業務をこなすのには、12ヶ月ほどかかると考えられるため、繁盛期を決算期に当てることは難しいと考えられます。

特に法人税の納税は決算後2ヶ月以内に行わなければいけないので、要注意です。

会社設立日から期間を空けた時期

事業最終日となる決算月は、会社設立日から期間を開けた時期が望ましいです。

会社設立後、最初の決算日は設立日から1年以内とされています。

会社を設立して初めての決算日なので、多大な時間や労力、人手が必要となると考えられます。

したがって、会社をある程度軌道に乗せ、必要な人材を確保しておく期間をできる限り確保したいものです。

 

たとえば、会社設立日が41日とすると、決算日を331日に設定し、決算月を3月に設定するのもおすすめです。

消費税免除期間を考慮

資本金1,000万円以下の会社の場合、2年間消費税免除になる措置があるので、この期間を利用して決算月を考えましょう。

会社としては、なるべく長い期間、消費税が免除されればありがたいものです。

 

たとえば、20244月に会社を設立したと仮定します。

決算月を3月に設定すると、20244月から20263月まで最大2年間免除制度を適用できます。

しかし、決算月を7月にした場合は、1期目は4月~7月、2期は8月~7月の16ヶ月間が消費税免除期間なので、決算月を3月したケースよりも短い期間の免除期間になってしまいます。

まとめ

会社設立時の決算月の決め方について解説しました。

決算月を決める方法は、繁盛月を避ける、会社設立日から期間を空ける、消費税免除期間を確保できる時期などがあります。

ご自身の会社にとって有益な決め方を考えてみましょう。

会社設立、決算月の決め方については税金などが関与するため、税理士にご相談ください。

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